2014年04月28日
2代目に畑を
GWに入りましたが天気はくずれてきそうです。
夏野菜は順調に植え付けが進んで、たまに降る雨は苗にとっては嬉しいですね。
新玉ねぎが豊作なのが指宿の前園さん。
暖かい土地柄を活かしてトップバッターで4月の玉ねぎを収穫しています。
昨年秋の種まきが遅れて、この春はあんまり期待できないと話していたのが一転、なんと大豊作でB品がほとんどでない好成績!
だいたいは規格に当てはまらないB品が1割、多い時で2割ぐらいでるんですが、ほとんどそれがなくパーフェクト出荷♪
ただそんな時に限ってたくさんは植えていないんですよね~
毎年植えているぐらいの畑の広さがあったら喜びもひとしおなんでしょうが、そろそろ収穫も終わりそうです【写真は2013年】
長男さんが帰ってきて1年。
なぜか2代目が帰ってきた年に不作が続いた前園さん。今年は30年培った有機農業のいいところを見せる、巻き返しの年です。
でも作りたくても畑が増えないとなんとも動きようがないでしょう。
遊休地をどんどん開放してほしいですねー
奥さんと娘さん二人を伴って地元に戻ってきた長男。
そんな人たちがそこに根づいていけるような農業・観光業の振興、雇用の創出、地方経済の活性化、大事なテーマは目白押し
全国が注目した衆議院鹿児島2区の補欠選挙がきのうありました。
指宿を含めた南北500キロにおよぶ選挙戦は終わりました。
今後TPPや川内原発の再稼働の行方にも影響を与えそうですね。
農業をやりたい人、地元に戻ってくる人に心からwelcome!! な鹿児島であってほしいと思います。
2014年04月26日
良か苗できました☆
今週は夏野菜の苗がどんどん植えられていきました
きゅうりもようやく植えられました。
水分たっぷりでこの暖かさなので一気に根が伸びて活着しそうです。
活着【かっちゃく】とは、根づいて生長が始まることをいいますが、苗作りの段階でうまく根が巻いていないと、畑に植えた時に根づかなかったり、寒さに弱かったりします。
ホームセンターなどで野菜の苗を買うことがあったら、植えるときに見てみてください。
ポット(鉢)から苗を取り出したときに、伸びた苗がポットに当たってきれいにとぐろを巻いていたら“よか苗”です。
逆に白い根が上手に伸びていないものはヤッセン苗で、肥料が切れたものは茶色っぽくなっているし、根が張っていなければ周りの土がぽろぽろと崩れるはずです
よか苗作りにはよか土が欠かせません。
特別な配合で調整された健康なの苗土で育てて、温度や水管理がしっかりしていないときれいに根を巻かせるのは意外に難しいことです。
園山農園の苗はその道35年のベテラン、父がほとんど育てているんですが、トマトとキュウリは特に思い入れが強くて、キュウリを植え終わった日には安心したのか、「今日は一杯やるか~」と言っていました。
よくよく考えると今年に入ってぐらいかに確か「禁酒宣言」をしていたような気がするんですが、あっさり解禁になったようです。
苗作りの張りつめた緊張感から解放されたんでしょうね~
さびしくなった苗ハウスに残っているのは私が仕入れてきた珍しい野菜たち。これもしっかり育てて野菜セットに入れられるようにしていきたいとおもいます。
2014年04月21日
美味しさのヒミツ
土曜日は出水から澤田さんファミリーをお迎えしてのあくまき作り体験がありました。
事務局スタッフはおろか、ほとんどの郷土料理を作ったことのある園山いつ子さんでも「見たことがない」という澤田たみこさんの特別なあくまきの全容がお披露目されました。
炊き立てのぽよぽよちまきは格段に美味しかったですよ!
なぜ同じあくまきなのにこうもゼリーのように柔らかく、美味しいのか。
何点かのポイントを抑えてきましたので、こっそりお知らせしたいと思います。
その① 灰汁には去年の薪を使うべし!
薪を燃やしてとれる灰から抽出する「灰汁」にもち米を浸ける作業をしますが、この薪は一年置いた去年の雑木、特にクスノキが一番合うそうです。
みかんの木を燃やした灰などは農薬も含まれていたり、市販のものは中国産だったりするので、そこがひとつの違いでしょうか。
灰からあくを抽出する作業は今回事前に澤田さんにしてきてもらいましたが、コーヒーをドリップするようなイメージで、最初に熱い湯
をかけてから少しずつ水で落としていくそうです。
ポイントその②
薪でじっくり4時間、火の番はばあちゃんに任せよ!
灰汁に浸けたもち米を竹の皮に包んでいきます。竹の皮は1週間前から水に浸けておき、柔らかくなったところできれいに洗っておきます。
今回はもち米を包む作業をみんなでしましたが、このあとが長丁場!
巨大鍋にたっぷりお湯を入れ、包んだあくまきを次々に投入。そこから待つこと4時間。火を絶やすことなく強火でぶくぶくと炊きます。
澤田さん家ではたみ子さんのお義母さんが火の番をしてくれるらしく、4時間もつきっきりっていうのはおばあちゃんにしかできないですね~
今日は交代制でやっと乗り切りました。
そして最後のポイントその③
なんといってもお米が美味しい「さつまゆきもち」!
澤田さんが有機栽培で育てているもち米の品種がこの名前。
名前がおいしそう♪
毎年同じ美味しさで作ってくれるのは匠の技ですね。
竹の皮、灰汁の殺菌効果で日持ちするのもいいですね。
冷凍しておけば半年~1年もちますよ。
以上、あくまきレポートでした!
2014年04月16日
野菜にもストレス
4月らしい暖かさと朝晩のすがすがしさです。
5月中旬から収穫が始まるズッキーニはすでに定植が完了。今週はトマトやかぼちゃ、きゅうりなどをぞくぞく植えていきます。
小松菜に続いてチンゲン菜もとうだちが始まりました。
3月上旬に種まきした新葉物ですが、去年はうまくいったのに今年は収穫前に花が咲き始める・・・
なぜか~
朝晩が冷え込んだからでしょうか。日中は気温が上がるが朝晩寒いという状況が続くとストレスになっちゃいますね。
野菜の苗を植えるときもなるべく環境が激変しないように気を遣ってあげないといけません。
これまで温かいハウスの中で温度管理をされて、十分な水をもらっていた植物が急に見知らぬ土地に植え出されるというのは、それだけでもけっこうなストレスになるはずです。
そこに外的要因が加わって、例えば経験したことのない温度とか乾燥状態、さらには強い風に揺さぶられたり、土の中の病害、虫などによってうまく育たないということはあります。
新学期、新年度で環境が変わってみんながストレスを感じるように、植物もアウェーの地で新たな一歩を踏み出していきます。
苗を育ててきた「親」の手がはなれたところで、ここからは植物がいかにうまれもった生命力を引き出していくかがポイントになりそうです。
夏野菜は収穫まで1ヶ月~2ヶ月ぐらいかかりますが、その間そっと見守ってください。みんないい味出してきますよ。
2014年04月15日
カブが花盛り
湧水町の園山農園。今の時期、有機農家の畑は花盛りになっているところが多いのでは? 秋に種まきした葉野菜や大根、かぶなど、収穫できなかったものがとうだちして花を咲かせています。
写真は聖護院カブの花が咲いたところ。
アブラナ科はとにかく採れる種の量がすごい 1本の“カブの株”から何千、へたしたら万の種がとれますから、このままにしておけば種が熟して、乾燥して、次の代につなげる種がとれます。特にこれは京都のほうで有名な在来種である聖護院なので種がとりやすいです。
1本のカブから来年は千倍のカブがとれるとはすばらしいですよね。
100円のかぶが10万円のかぶに?
へたな株に手を出すよりずっといいですな~
そんな簡単にはいきませんがねー はっはっは~
2014年04月13日
苗を植えます!
久しぶりのまとまった雨でした!
今週からの野菜の苗植えにはこれとないタイミングです
鹿児島市五ヶ別府町の園山農園ではトマト、きゅうり、なす、ピーマンなどが臨戦態勢。すぐにでも植えられます。
トマトは1月の下旬に種まきしたもので、2ヶ月半の育苗を経てやっと定植です。
育苗に使う土は山の土に自家製堆肥を約10%混ぜたもの。畑の土を使わないのは山の土のほうが病原菌も少ないし、雑草の種も少ないため。
でも、雑草でてますね・・・
2014年04月09日
2月蒔き、裏目
タケノコやつわ、山菜などの山の幸が食の家族でも出回り始めました。
山の幸といっても最近はタケノコ栽培に化学肥料を使ったり、椎茸やキノコ類を人工的な栽培で作るというのもみられますね。
海の幸にしても養殖技術が高くなってなんでも養殖で、みたいな流れになってきちゃっています。
確かに自然の成すままに育てると収穫時期が遅れたり早まったり、量や質が安定しなかったりしますから、経済性を考えた時にはある程度作られた環境で育てるということが大事なのかもしれません。
出水市の生産者である杉村さんと話していたら、去年と同じ2月頃に種まきした小松菜が、去年はよくできたのに今年は小さいまま花が咲いてしまいそうと嘆いていました。
なげいているといっても山をいくつも持って野菜やみかんをたくさん作っている大地主なので痛くもかゆくもないはずですが(笑)、多少はイタいですかね~
去年よりも微妙に寒かったことがどうやら影響して、反動で暖かさとともにとうだちしたということらしいです
同じ環境で同じ日にタネをまいても、そのときの気象条件で豊作になったりできなかったりするのが自然相手の商売です。
もしもこれが実際にある野菜工場みたいなところで、すべての条件がコントロールされていたら、一寸の狂いもなく野菜もピシャッとできあがるんでしょうね。
でもそうなると収穫の喜びがなくなってしまいそうで、やっぱりとれないこともあるから嬉しくて、不安定なものを安定的にしたいと願うからこの職業はモチベーションを保てるんだと思います。
未来を担う若手生産者、きばれ~
多少の不作ではへこまない農家男子 左からタイワン、みっちー、筆者
地球畑のミキティ
2014年04月07日
虫がとぶ畑、とばない畑
ここ数日は前園さんの指宿も強風で、携帯で話していてもゴーゴーという音がすごかったです。
携帯を持たない主義の前園さんでしたが、息子さんと一緒に仕事をするようになってからは畑でもつかまるようになって楽になりました。
やっぱり最南端は暖かいですね
キャベツ畑にモンシロチョウが飛び交っていて、『はやく収穫しないとやられる~!』あせっていました。
南国はバナナもとれるんですよ 驚きですよね~
ところ変わって霧島市横川町の卵の生産者、迫田さんの農場。
先日ニワトリの様子を見に行ってきました。
農場には迫田さん自慢の桜が豪快に咲き誇り、鶏たちも元気にエサをつついていました。
「ほら見て!」と迫田さんが言うので一羽の鶏を見ると、卵を産み落とす瞬間でした。さすが、分かるんですね。
そんな迫田さんには気になることが・・・
豪快な桜の花にはいつも虫たちがぶんぶん飛んでいるんですが、今年は全くいないんだといいます。
隣の農家の畑では季節外れの白菜が一面に植えられていて、「おそらくこれにかける農薬の影響だろう」
ミツバチがいなくなった原因のひとつと言われるネオニコチノイド系農薬でしょうか。
暖かい季節に育っている白菜、その頭上に一匹も飛ばないモンシロチョウ・・・
コレハ、不自然なことではナカロウカ??
2014年04月02日
意外な反応
「かき菜」という葉野菜を真戸原さんが作りました。【右がまとはらえつこさん、左は妹さん】
ブロッコリーの葉と茎を細くしたような野菜で、一見すると茎が硬そうに見えます。
でも茹でてみると柔らかく、甘さと苦みをかねそなえた菜花のような小松菜のような味です。
炒めものやお浸しがおいしいです。
もともとは北関東の伝統野菜だそうですよ。
ここ1ヶ月はうちの野菜ソムリエ【写真中央】が孫ちゃんの子守りで忙しいのでレシピ発信が控えめになっていますので、メールなどでもできるだけ食べ方などをお知らせしています。
このあいだはソムリエレシピの「大根の揚げ煮」を作ってみましたが、揚げてから煮るという2段階方式で手間はかかりましたが、美味しかったです。
ところで「かき菜」がブロッコリーの葉や茎に似てるって言ってもイメージが伝わっているのか疑問です。
というのも先日畑を見学に来た人が、
「ブロッコリーってこんなに葉が大きいんですね」
と皆さん驚いていたんです。
ブロッコリーが腰の高さぐらいの大きな木になって大きな葉が茂り、真ん中につぼみの集合であるブロッコリーがでんとなっているのを見て
「こんな風にブロッコリーはなっているんですね~」
と。これ花さき始めてますね。
私は毎日見てるものだからその反応が意外だったんですが、一般の人からすればスーパーに並んでいる状態が「野菜」だからそれもそのはずだと思います。
野菜の育っていく姿をもっと伝えていきたいですね。
ひと雨ごとに大きくなっていくので、それはわくわくするものです。