2012年05月30日
「収穫」と「出荷」
とうとう梅雨入りが6月にずれこみそうです
☆梅雨が遅れてよかったこと
・ズッキーニが長生きした
・梅雨入り前に玉ねぎを収穫できた
★よくなかったこと
・植えた夏野菜の苗が乾燥気味なこと
・きゅうりに積もった灰が流れないこと
いつも何かがよければ、何かが悪いということがあります。
じゃがいも、玉ねぎ、人参の3拍子が揃いました。
収穫時期は次の通り
☆じゃが芋・・・春ジャガが5~7月、秋ジャガが12~3月ぐらい
☆玉ねぎ・・・4~8月ぐらい
☆人参・・・11月~7月
つまり鹿児島でこの“3種の神器”が揃うのは5~7月ということになります。
よく「新」玉ねぎとか「新」じゃが芋とか言いますけど、あれってよく考えたら年中スーパーに並んでいるからいつが旬なのか分からず、それを見分けるためにできた言葉のような気がします
私たちにとっては収穫したときが「新」であって、すべてのものに「新」をつけたい気分です(*^^*)
でも「新人参」とか「新ダイコン」とはあまり聞かないですよね~
わりと年中収穫できるからですかね
でもいつまでも新ナントカってつけるわけではなく、けっこう世間に出回ってきたら自然と取れていくのかなとも思います。
「いつまでも新人じゃないんだからな!」というイメージでしょうか。
ここで断っておきますが、さっきの3種類の収穫期も、必ずしもピンポイントでお届け前に収穫してるわけではなく、玉ねぎだったら梅雨前に収穫して乾燥させておかないといけないし、人参やじゃが芋も梅雨のあいだ土の中にあっては腐る原因になりかねません。
だから早めに収穫して冷蔵庫で保存したりしているんですよ。
つまり正確には「収穫時期」というより「出荷時期」になりますね。
必ずしも収穫期と、皆さんにお届けする時期は一致しないんですね。
でももちろん葉野菜などは前日に収穫してのお届けを心がけています
暑くなったのでこれからは収穫や配達の時の野菜の管理にも注意をしていきたいと思います。
2012年05月29日
狙われる野菜たち
きゅうりがいよいよ採れ始めました。
梅雨入りが遅れているせいかズッキーニも絶好調!たくさんとれています。
ズッキーニは緑色と黄色がありますが、「黄色いのは熟れすぎているんですか?」とこの前聞かれました。いーえ、そういう品種です。
おまけに緑色はキュウリと間違える人も!
さて下の2枚の写真はきゅうりの畑。間違いをさがしてください。
これはわかりますよね??
そう、間違いは下の写真! 黄色はズッキーニですよ~。ちょこんと置いてみました。
でもあなどるなかれ!
上の写真も間違いなのだ!きゅうりが2本なっているように見えますが・・・
よく見ると上のほうはズッキーニでした。よく似ていますね~
だまされました

きゅうりとズッキーニは調理法が違いますからご用心を・・・
ズッキーニは薄くスライスして炒めて塩こしょうだけでも美味しいですが、きゅうりみたいにさっと塩もみするぐらいでも食べられます。
トマトや玉ねぎなどと煮込み料理もいいですよね

そういえばトマトの収穫が今年は早そうです。
しっかり青い実がついていますから、これから大きくなって赤くなるのを待つばかり。
しかし待っているのは人間ばかりではない!
カラスたちが狙っています。
例年農家より先に“収穫第1号”をつつかれているんですよね~
あとはスイートコーン。
今年は指宿の前園さんと湧水町の園山農園で栽培中。
こちらはたぬきに狙われています。
前園さんのところでは、「犯行前に下見に来る(前園)」んだそうで、前の日に気づかれない程度にかじって下見をして、「これは食べ頃だ(タヌキ)」と見るや、家族連れで一気に押しかけるそうです

水際で食い止めてお縄にできるか、タヌキの知恵が勝るのか、早くも情報戦が始まっています。
写真はにんじん畑に迷い込んだシカ。昼間っからこれですからね・・・ 動物には参ったものです。
2012年05月29日
中学生がやってきた
桜島の灰が連日降り注ぎ、露地野菜は苦戦中・・・
先週は母校の西陵中学校より3年生が4人、長田中学校から1人、職場体験で来てもらいました。
グリーンピースの収穫をしたり、玉ねぎの箱詰めをしたりと精力的に動いてくれました。

みんな頑張ったね~ お疲れ様でした。
さてこれからはインゲンシーズンになります。
指宿市、出水市、湧水町の生産者のそれぞれの畑で作っています。
インゲンはつるが四方に伸びていってネットを這わせるようなタイプもあれば、低い背丈のまま収穫ができる「つるなし」タイプがあります。
そして品種もいろいろあって、細い「キセラ」系や太めの「江戸川」系などがあります。秋ごろに収穫する「モロッコインゲン」というのもあります。ちょっと見にくいけどこんな感じ
キセラは細いですから収穫するのに大変な手間がかかります。
で、なかなか収穫かごがいっぱいにならないということもあったりして・・・
そこで指宿の前園さんが目をつけたのが細いけど長くてたくさん収穫になる品種。
その名も「さくさく王子」!! byサカタのタネ
これはいいですよ。さくっさくっとして美味しいです。
早速園山農園も導入、近く収穫を迎えます。
ネーミングって重要ですね。なんか作りたくなりますからね。
でも結果も大事です。ちゃんといい成績を残せるか、見究めたいと思います。
2012年05月22日
農家の大量退職
昨日の鹿児島市街地は灰はすごいわ、金環日食も見えないわで災難でした。
桜島の灰は夏場になるとこっち側が風下なので憂うつです・・・
でも雨がたまに降るから夏野菜は順調!
きゅうりの初物がとれたので、妻と1本を半分こ。これからどどどど~っと収穫になりますよ。
ついに水菜や小松菜などの葉野菜の収穫がひと通り終わりました。
もうこれからは虫天国で、食べられてしまいます。杉村さんのキャベツもどんどん小さくなりますね。
われら有機農家の天敵といえばヨトウムシ。春も秋もこの虫との闘いです、有機農業は。
ところ変わって国会のヨトウムシとヤトウ虫はにらめっこ状態が続いていますね。どちらも同じ虫なんだから、協力して政治を前に進めてもらいたいですね。
いまや60代、70代が中心の日本の農業。10年先、20年先に“大量退職”を迎えます。そうなった時に今のこどもたちの食糧は誰にゆだねられているんでしょう?

お年寄りが無理して畑をやらんといかんというのはやっぱりダメですよ。若者ががんばらねば!
農業って一見やりたい人がすぐにでもできそうなイメージがあるんですが、そんなに生易しいものではありません。
土づくりから栽培技術はもちろん、畑をさがす、住む家をさがす、機械をさがす、売り先を探す、嫁さんをさがす・・・
最後のは余計ですが
そうやって色んな問題があるので、農業をしたいっていう人たちがスムーズに入れるように国会の方たちには頑張ってもらいたいですね。
この夏は食の家族の作り手に新しい仲間が加わるかもしれません。
原発事故で避難してきた家族をここでお迎えできるかもしれません。
原発なしでこの夏は乗り切れても、まとじい亡きこの生産体制ではどうやら夏を乗り切れなさそうです。
2012年05月16日
機械レスキュー
今日は食の家族が野菜をお届けしている鹿児島三育幼稚園・小学校の畑を耕うんする日です。
毎年さつま芋作りをされているんですが、そこを機械で耕すのはいつも私の役割です。最近ぽんこつ耕うん機の調子が悪かったんですが、そこは長年面倒を見てきた父が故障を直してスタンバイ
です。
天気がもてばいいですが・・・
きのうは我が家のスナップエンドウをゆがいて食べたら「甘っ!」でした。
変なもので農業に使う機械もキカイでありながらクセをもっていることがあります
寒いときにはエンジンがかからなかったり、動かしすぎるとオーバーヒートしたりと、このへんまでは想像がつくと思います。
問題はその先です。
突然の故障・アクシデントが起こったらたちまち農作業はストップ。わたしはもともと機械には詳しくないのでレスキュー隊を呼びます
駆けつけた隊員はまずどんな症状かを確認。すぐさま応急処置をほどこして病院へ搬送。医者が適切な処置をほどこします。
園山農園の場合、レスキュー隊が農場長の弟、病院は作業小屋、医者が父というところでしょうか。
機械の特徴を理解してしっかり故障を直します。
もちろん、それでも手がつけられない場合は大きな病院(農機具屋さん)に連れて行くわけですが・・・
「百姓」は野菜だけ作れてもだめで、農業、機械、経済etc幅広い知識をもっていなければ成り立ちません。
まだまだ2代目は百姓である親父さんたちには遠く及びませんが、10年後、20年後にそう呼ばれるように経験を積んでいきたいと思います
2012年05月15日
ズッキーニの人工授精
久しぶりの待望の雨
それまでは乾燥状態でナスやトマト、キュウリという夏野菜の苗たちが苦戦する中、さすが原産地がメキシコの乾燥地帯といわれるズッキーニさんは元気です
今は見事な花ざかりで実をぼんぼんつけています。
ところが今年は梅雨入りが早そうですね~
ズッキさんは梅雨に入るとたちまち弱ってしまう短命政権。
病気が入ったり、実がつきにくくなってしまいます。
ここでズッキーニの人工授精についておさらい。
よほどハチなどがたくさんいれば別ですが、ズッキーニは人の手によって花粉をつけてあげる必要があります
上の写真で右上にあるのが雄花。左にある、ぱかーっと横に向かって花が咲いてるのが雌花。そして右下は授精がうまくいって実が大きくなりつつある果房ですね
雄花にはこうやってたっぷり花粉がついていて、これを授精能力が高い早朝に雌花の柱頭へとつけてあげます
これが雌花の中身。あの中心部分に花粉をつけてあげると作業は完了。早起きさえできればいたって簡単です。
授精がうまくいったら2~3日後には実がどんどん大きくなっていきます

大きくなったら緑色に変わります

というのは冗談で、黄色と緑色のズッキーニがあります

うすくスライスしてオリーブオイルでさっと炒めて塩こしょうするだけで美味しい

トマトなどと煮込んで、おしゃれにいえばラタツゥーユ風にするとまたうまいっす

家庭菜園でも作りやすいけど場所をとりますよ。お隣のズッキーニとは1メートルぐらい離しましょう。
2012年05月09日
ツワむき職人
紫外線が強くてタオルをかぶっていても突き破ってくる感じです。
UVカットのメガネがほしいです。
うちの父の紫外線対策↓
飼料袋を“みの”のように背負っています

豆類がとれはじめましたよ~ これはグリーンピース

これはさやごと食べるスナップエンドウ

野菜を配達している天文館のお店に「ひご家」という居酒屋さんがありますが、そこの料理長は20代のしんやさん。
配達する時間にはだいだいいつも大根を細~く切って刺身のつまを作っています。包丁さばきはさすがプロですね。忙しそうですが私の質問攻めにちゃんと答えてくれます
しんやさんによるとスナップを茹でるのは熱湯で4分がベスト
ソラマメもすじを取るなら4分、取らないなら4分30秒だそうです。塩をたっぷり入れて茹でてカウンターごしのお客さんに「へい!お待ち~」という感じでしょうか。
それから皮むきの面倒くさい山菜のツワ。
この料理長にかかれば超あっさり皮がむけました

届いたものをそのまま、両端を持って腕のしなりだけでたった2操作で1本を完了。
これなら皮むきも楽しいですね。
まっ、私がやってもできませんでしたが・・・

こちらがひご家さん

「うちの野菜を使った一品を」
と頼むとしんやさん、こころよく即興で作ってくれます。
いつも無理言ってすみません

有機野菜の味を活かした薄味で、うまみがたっぷりの料理が多いです。
お試しにどうぞ~
ひご家
http://higo-ya.jp
2012年05月06日
タケノコスカイツリー
こんにちは。長い休みも今日まででした。
ゆっくりしましたか?
原発は全部止まりましたが電気はついていますか?
私はGW中結婚式に出たり、タケノコのスカイツリーを眺めたり、畑の玉ねぎを収穫!という感じでした。
去年は世間の人の流れに添って高速道路をひた走って、ひどい渋滞に遭って疲労困ぱいでした。
杉村えいじさんが「休むと体がキツイ」と言うように、農家に長い休みは要らないようですね。
そのエイジさんのキャベツがたくさん採れはじめました。
「年中無休」のえいじさんのGWの生活がちょっと気になります。
「ゴールデン? 百姓は働かんば!」と言っていたのできっと畑に出ていると思います。
豆類もスナップ、グリーンピース、ソラマメと収穫を迎えます。
これこそ旬は短いのである時にたくさん食べないといけません!
そういえばタケノコも食べられる時期が短いですね~
園山農園湧水農場スタッフの順くんが
「朝はまだ小さかったのに、夕方には自分の背丈を超えていた」とかウソのようなことを言っていましたが、あの成長スピードはすごいですね。
私はスカイツリーに行けない代わりに妻のおばあちゃん家の竹山で、天まで伸びていこうかというタケノコツリーと格闘していました。
あれは毎年切り倒さないとすぐに竹林になってしまいますからね
出始めはあんなに可愛いのに、ああも厄介者になってしまうとは・・・
さぁ夏です
トマトもキュウリも植えました。休み明けは本格的な忙しさがやってきます
すでに紫外線の強さを感じながらの畑作業ですが、皆さんも体を徐々に戻していきましょう。
2012年05月01日
とろとろぽよぽよ
今日はお米の生産者、澤田たみ子さんが手作りのあきまきを持ってきてくださいました
「今年はあくまきの注文が多いねぇ!びっくり!」と驚いていたたみ子さん。
注文が多くて許容量をオーバーしてしまったようで少々お疲れ気味です
なんせGW返上ですからね。
もともと農業にGWなどという概念はありませんが
私も大概のものは母が手作りするため恩恵を受けていますが、あくまきはさすがに作らないので、たみ子さんのあくまきを食べています。食感はゼリーのようでスイーツ感覚で食べられます。
色んな食べ方があるらしいですが、去年わさび醤油をつけて食べてみたらとても不思議な食感でした。おとなの食べ方ですね! きな粉は自家製有機大豆!