2012年07月29日
あうんの父ちゃんたち
おはようございます。
朝から日差しが強いです。
今日はこれから食の家族の総会、午後から作付け会議です。
もう秋に向けての種まきがスタートしています。
そう、夏真っ盛りの時にはすでに秋冬に収穫する野菜の準備をしていかなければなりません。
今日食の家族所属の生産者が話し合いをするのは、秋冬に向けてどんな分担で野菜を作っていこうかというところがメインです。
まとじぃが3月に亡くなったことで生産量は大幅ダウン。
出水のすぎむら農園は今年試練の年。体調不良もあって野菜が遅れ遅れです。
そういう状況で、新しい生産者を2名迎えることになりました。
新風を送り込んでほしいと思います。
誰がどんな野菜をどのぐらい作るのか、これまではあうんの呼吸でやってきた父ちゃん世代ですが、これからの2代目はある意味シビア。
生活をかけて作るわけなので、野菜が同じ時期に採れちゃって全部を出荷できない・・・とかいうことにならないように、種まき時期をずらしながら調整しないといけません。
父ちゃん世代はすごかったですよ。
ほとんどこの会議が成り立っていなかったですからね。
一応話し合いをして種を蒔くんだけど、収穫の時期になって
「あら?おまんさぁが作っとったんじゃなかとな?」
と気がつけば誰も作っていなかったり。
「畑に行ったらダイコンがあったど!」
と予定にもなかったものが急に出てきたりと・・・
それで30年以上やってきたのはすごいですよね(笑)
若手はその土台の上にあるので、野菜作りの技術や品質向上はもちろん、収穫時期の精度を上げていくのもテーマです。
皆さんにバラエティ豊かな野菜の数々をお届けできるよう、有意義な時間にしたいと思います。
2012年07月25日
夏場のペース配分

去年より2週間も遅れましたね。
しかし晴れたら晴れたでこれまた暑い!
そして昨日はJRが止まるほどのドカ灰

きのうは長崎からやってきたという同年代のきゅうり農家と意気投合して、天文館の熊襲亭で夕食を食べていたら何やらお客さんが大騒ぎ

外に出てみたら私の白い車はグレー色と化していました。↓これは私のではありませんが・・・

それも灰と雨が混ざってざ~と降ったので、フロントガラスにこびりついて大変でした。
野菜の収穫もこれは灰まみれになりそうですが・・・

しかし今は野菜が少ないですねぇ~
なんと言っても梅雨の長雨はさることながら、今年は生産者の不調が夏作の出来に影を落としています。
農家は体が資本なので体調管理がかなり重要です
今朝のニュースでやっていましたが、ヤンキースにいったイチローは毎日同じ時間に体を動かして、食べるものもいつも同じ。機械のように体をコントロールしているんだそうです。
それが前人未到の記録を数々生んで、38歳にして日本人大リーガーとして君臨する原動力になっているのは間違いなさそうです。移籍2戦目の今日もツーベースヒットを打ったそうです
野球選手も体が資本で、ケガでもすればシーズンを棒に振り、下手をすれば生涯野球ができなくなってしまうこともあるでしょう。
農業も同じで、体を動かせなければ経営が成り立たない職業です。
へんなもので、忙しくて無理がきているような時に限ってケガしたりとか病気になったりとかします。そこでしっかり休めたら体調も元に戻るんでしょうが、焦ってまた頑張ってしまうと長引いてしまって・・・
特にこの時期に畑を見回すと野菜より草のほうが勢いよくて、ついつい草刈りを夢中になって頑張りすぎてしまいますよね。


ご安心を。
これから開墾するこの方の畑なのであります。食の家族のニューフェイスはここでどんな野菜を作ってくれるのか、乞うご期待です

さっきの草刈りの話。うちの研修生も「腰いた~」と言っていました。
夏場はペース配分も考えないと、大リーグのように毎日連戦なわけですから、途中で息切れしないように7~8割ぐらいの力でやっていきたいですね。
手を抜くんじゃなくて力を抜く。
休めるときには休む。
農業にも週休2日制を
理想的ですが、実現にはまだまだ険しい道のりです
2012年07月21日
変わった自由研究
蒸し暑い土曜日とうとう梅雨が明けないまま夏休みに突入です
平年より1週間、去年よりは2週間遅れています。
興味深いデータがあります。
九州南部の梅雨時期の降水量の平年比(%)
2002年から2年周期で雨が多い年、少ない年を繰り返していて、
2008年が平年比92%
2009年 51%
2010年が平年比163%
2011年が135%
この法則でいけば今年は雨の少ない年だったはずが、この降り様でいけば今年も多くなるでしょうね~
年々農業をする環境というのは厳しくなっているようです。
雨の降り方がすごいのでしばしば農作物に被害が出ます。
多いのが「腐れ」
じゃが芋は湿っぽい環境で掘る(収穫する)とまずアウト。今年もだいぶ腐らせてしまいました。トマトも雨が多いと病気が入りやすくて傷みが多いです
霧島のさつま芋名人、久木田さんも今年は雨続きで成育が遅れ気味だそう。この長梅雨は秋頃になってボディーブローのように野菜に効いてきます。
もう秋に向けて人参の種まき準備が始まっています。
秋作にも響かないように、前線にはこのぐらいで切り上げてもらいたいっすね~
ところで子どもたちの自由研究って面白いですね
先日ある会員さんから
「屋上でプランターにさつま芋を植えて、グリーンカーペットを作って節電したい! さつま芋の苗はありませんか?」
と問い合わせがありました。この夏にぴったりの自由研究だ
ということでさっきの芋名人に連絡したところ、わさわさと茂った芋づるを持ってきてくれました。
あれで部屋の温度が下がってクーラーなしで夏を乗り切った
とかなれば面白いですね。結果が楽しみです。
私はぶどう農家の職場がうらやましいです
真夏でも頭上に広がったぶどうの木が陰を作ってくれるからです
2012年07月18日
コメ、なくなるの巻



最近、ちょっと台風に対しては平和ボケしてますね。
というのが鹿児島はここ3年ほどはまともに台風の直撃を受けていないので、台風の進路がこちらに向いていても、
「どうせまた反れるでしょ

と思ってしまうんですよね~
今回みたいに西側の東シナ海を通るような進路は、大型台風だったら大被害が出るようなコースでした。備えあれば憂いなし、この緊張感は持っていないといけませんね

さて関東や北陸まで梅雨が明けましたが九州はまだ発表なし。
平年より梅雨明けが遅れています。

が、山間部に行くとがけ崩れ

今年の梅雨はかなり降ったようですね。
田植えツアーに行った出水市の澤田さんの田んぼも大雨で水があふれました

いつもなら田んぼの雑草を食べてくれるジャンボタニシですが、水かさが上がったことによって稲を食べてしまったそうです。
水中でしかタニシは活動しないので、水面から稲が顔を出していれば問題ないところ、水に浸かってはタニシの餌となってしまいます。


うちの農園も自分たちで食べるだけの米を作っていますが、今年は働き盛りの研修生が働いているので、去年収穫のお米がすでに底をつきました。
新米がとれるまで合鴨米を買わないといけませんね(笑)
まさか米を作っていながら他の農家の世話になるとは・・・
でも自分で作ったときの真夏の草取りの労力、人件費、もろもろのコストを考えると、実は買ったほうが安いってこともあるんですよね

コメ作り・・・けっこうお金がかかります

2012年07月15日
夏の3兄弟

しかし熊本県や大分県の豪雨をはじめ、九州北部や近畿地方などでも立て続けに大雨被害が出ています。
雨が多いからという理由だけではありませんが、夏の葉野菜が出遅れ気味です

主にエンサイ、ツルムラサキ、モロヘイヤですが、エンサイは昨日家で食べる用に少し摘んでみました。
そう、我が家も青菜不足なのです

でも無農薬栽培ならしょうがないんですよね~
今の時期に無農薬の露地栽培で小松菜でも種を蒔いたものなら、収穫はおろかまともに芽が出ないと思います。ほうれん草なんてもってのほかですよ。
高温、多湿、大雨。どれをとってもこの優等生たちには過酷な環境です

雨で種が流れたり、病気が入ったり、虫に食べられたり・・・
おそらく露地ものはいくら農薬を使ったところで収穫は厳しいのではないでしょうか。
そこで活躍するのがさっきの3兄弟なんですね~

高温に強い、虫にも嫌われている。まさに有機栽培にうってつけ

たまに人間にも嫌われてしまうのが次男のツル蔵なんですが、夏だけなので頑張ってぜひ食べてみてください。長男えん太、三男モロゾフもよろしくどうぞ~

2012年07月11日
実を結ぶまで

夏野菜が全盛の時には、もう冬野菜のことを考えていなければ間に合いません。
早ければ7月下旬には人参、キャベツの種まきを始めます。
まだまだ暑い時期の冬野菜の種まきは難易度が高いです

でも早いうちから種をまいていけば、野菜がなくなってくる秋ぐらいにとても大きな戦力になります。色んな種類を、色んな畑で色んな人が蒔いていく。
これをしないと有機農業は病気や虫など天敵との闘いなので、やっていけません。
思えば今回の知事選挙もそういうものだったのかもしれません。
かごしま食の家族が応援していた向原さんは負けてはしまいましたが、さまざまな人たちがツイッターやフェイスブックなど、これまでにない色んな手段を使ってたくさんの種を蒔いた結果が、無名の新人に20万票という支持を集めてくれたのだと思います

種を蒔いても必ず恵みの収穫を迎えるとは限りません。
収穫を喜ぶまでには時間もかかるし、たくさんの努力をしないといけません。
蒔いた種が芽を出して、花を咲かせて、実を結ぶまで、長い目でやっていきましょう

2012年07月07日
いよいよ明日、決戦のとき
いよいよ鹿児島の未来を左右する知事選は選挙戦が終了、明日が投票です。
きのうの歌手UAさんの中央駅前ライブは圧巻でした。
自身が原発事故によって沖縄に移住していることからも説得力があって、全世代の多くの人を惹きつけました。
音楽の力、それを創り上げるヒトの力を強く感じました。
この鹿児島にも“時代を変えよう”という風が吹き込まれた、そんな感じもありました。
今日はたなばたですね!
UAライブでは用意した竹のささに子どもたちが思い思いに願い事を書いた短冊をつるしました。
「みんなが幸せになりますように」
と願い事を書いていた子がいました。
選挙権がないこどもたちには将来を自分の手で選ぶことはできません。
でも大人にはそれができます。
うまれてくるこどもに将来、「お父さん、なんでげんぱつを止めてくれなかったの?」と聞かれたら・・・
でも後悔はしたくないなんとしても勝ちたいです
2012年07月04日
7・8決戦
向原よしたかさん、現職いとうさんを追っています

組織盤石の現職・伊藤さん陣営に対して草の根運動で支持を拡大する向原陣営。草の根作戦はあまり表面に見えにくいんですよね。ここから1票1票積んでいきたいです

話は変わりますが園山農園の農場スタッフに順くんという子がいます。
彼は昨年3.11のすぐ後に奥さんと生まれたばかりの赤ん坊を連れて関東から避難してきました。原発の放射能を避けるために鹿児島を選び、湧水町に住み始めました。
それからうちの畑で働くことになり、早一年が経ちました。
必死で有機農業を勉強して、自分でも畑が持てるようになりました

もう故郷には帰らない、鹿児島に移住するんだと決めました。
そしていよいよ独立を考えるようになった時、彼がぽつりと本音をこぼしました。
「まだ農業一本で食べていくのは不安がある」と。
確かに。農業だけで食べていくのが難しい世の中。
この日本有数の食糧供給地帯で農業をやっていながら、農業で食べていけないとは何事か

本当の「農業県」を謳うなら、若いもんが安心して食べ物を作れる環境作りが必要なんです。土地探し、家探し、定住後の支援・・・行政ぐるみでやってもらいたいですね。
そして彼は言いました。
「原発がなければもっと人が集まるのに」と。
鹿児島が脱原発を決めれば、多くの人が鹿児島にやってくる。農業も盛り上がり、観光産業も元気になる

そして何より原発リスクがなくなれば、大きな「安心」が担保されて、農業をこの地でやるんだという決断ができるのです。
即「脱原発」を宣言する知事か?
それとも川内原発はすぐにでも再稼働させたい知事か?
知事候補はこの二人しかいません。
一票一票がこんなに重い選挙はなかなかありません。
向原よしたかさんを応援しています
